「今月も無料相談が5件あったのに、契約は1件だけ…」
小規模〜中規模の税理士法人を運営されている方なら、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。無料相談の申込自体は順調に入る。相談当日も手応えを感じる。でも、なぜか契約につながらない。
相談後にフォローのメールを送っても返信がない。電話をかけても出てもらえない。気づけば、相談者は他の税理士法人と契約していた——。
この「無料相談後の失注」は、実は税理士業界特有の構造的な問題が隠れています。
問題の本質:「検討期間」に何が起きているのか
税理士との顧問契約は、多くの経営者にとって「慎重に選びたい意思決定」です。相談したその場で即決することは稀で、ほとんどの場合、以下のような検討期間が発生します。
- 他の税理士事務所とも比較したい
- 顧問料が適正か、社内で検討したい
- 今の税理士からの切り替えタイミングを見極めたい
この検討期間、実は1週間〜1ヶ月かかるのが一般的です。
そしてこの期間に、何が起きているか——。
あなたの事務所のことを、相談者は忘れていきます。
メールは埋もれ、名刺は他の事務所の名刺と混ざり、相談時に感じた「良さそう」という印象は薄れていく。比較検討している他の税理士事務所の方が、たまたま接点を持ち続けていたら、そちらに流れてしまう。
つまり、無料相談後の成約率を上げるカギは、**「検討期間中の接点をいかに維持するか」**にあるのです。
なぜ「メール・電話」では接点が途切れるのか
従来の方法では、相談後のフォローは以下のような形が主流でした。
- 相談翌日にお礼メールを送る
- 1週間後に状況確認の電話をする
- 資料をメール添付で送る
しかし、これらの方法には限界があります。
メールの問題点:
- 開封率が低い(特にビジネスメールが多い経営者)
- 他のメールに埋もれて見逃される
- 「後で見よう」と思ったまま忘れられる
電話の問題点:
- かけるタイミングが難しい(営業時間中は忙しい)
- 出てもらえないことが多い
- 「営業っぽさ」が出てしまう
つまり、相手の都合で読んでもらえるタイミングと、気軽に接点を持てる手段が必要なのです。
LINEが解決する「3つの接点」
ここで、LINE公式アカウントとLステップ(LINE自動化ツール)の活用が効果を発揮します。
LINEは日常的に使うツールだからこそ、「開封率90%以上」「即座に通知が届く」という特性があります。そして、税理士法人の新規獲得においては、以下の3つの接点で特に威力を発揮します。
① 相談申込〜当日までの「期待醸成」
無料相談を申し込んだ瞬間から、LINEでの接点が始まります。
具体的な活用例:
- 申込完了後、すぐにLINEで「ご予約ありがとうございます」の自動メッセージ
- 相談日の2日前に「当日お伺いしたい内容の事前アンケート」を配信
- 前日にリマインドメッセージ(場所・時間・持ち物)
このやり取りで、相談者は「この事務所、丁寧だな」「ちゃんとしてそう」という印象を持ちます。相談前から信頼貯金が貯まっている状態で当日を迎えられるのです。
実際に、相談前のLINE接点を設けた事務所では、当日のキャンセル率が約40%減少したというデータもあります。
② 相談後〜検討期間の「関係維持」
最も重要なのが、この検討期間のフォローです。
具体的な活用例:
- 相談当日の夜に「本日はありがとうございました」のメッセージ
- 翌日に「相談時にお話しした○○の資料」をLINEで送付
- 3日後に「よくあるご質問」として、他の相談者が気にする顧問料やサービス内容を配信
- 1週間後に「検討状況はいかがですか?」と気軽に聞ける軽いメッセージ
ポイントは、**「押し売り感なく、価値提供を続ける」**こと。
例えば、こんなメッセージです:
こんにちは、先日はご相談ありがとうございました。
検討中の方から「他の税理士事務所との違いがわかりにくい」とよくご質問いただくので、当事務所の特徴をまとめた資料をお送りしますね。
ご不明点があれば、このLINEでお気軽にご質問ください📩
このように、相手の検討を手伝う姿勢で接触を続けることで、**「この先生、親身だな」**という印象が強化されます。
実際に、相談後3日以内にLINEで接点を持った場合、成約率が約1.8倍になるというデータもあります。
③ 決断の後押しをする「適切なタイミング」
検討期間の後半では、相談者の中で「そろそろ決めないと」という気持ちが高まってきます。このタイミングで、背中を押す情報を届けます。
具体的な活用例:
- 「今月中のご契約で初月顧問料半額」などのキャンペーン情報
- 「同じような状況から契約された方の事例」を配信
- 「ご契約後の流れ」を説明して、契約後の不安を解消
特に効果的なのが、**「他のお客様の声」**です。
先日ご契約いただいた○○業の社長様も、最初は「顧問料が適正かわからない」と悩まれていました。でも契約後は「もっと早く相談すればよかった」とおっしゃっています。
参考までに、導入事例をご紹介しますね。
このように、同じ悩みを持っていた人の成功例を示すことで、「自分も大丈夫そうだ」という安心感が生まれます。
小さく始められる、段階的なLINE導入
ここまで読んで、「全部を一気に導入するのは大変そう…」と思われたかもしれません。
安心してください。いきなり全自動化する必要はありません。
まずは、以下のステップから始めることをおすすめします。
Step1:相談後フォローだけLINE化
- 相談後のお礼メッセージと資料送付をLINEで行う
- 手動でも構いません(慣れてから自動化)
Step2:定型メッセージの自動化
- よく送る内容(リマインド、資料送付)を自動配信に設定
- Lステップで簡単なシナリオを組む
Step3:相談前〜検討期間の全体設計
- 申込から契約までの全接点をLINEで最適化
- データを見ながら改善を重ねる
このように段階的に導入することで、無理なく成約率を高めていくことができます。
実際、多くの税理士法人では、Step1だけでも成約率が1.3〜1.5倍に向上しています。
まとめ:「忘れられない仕組み」が新規獲得を変える
無料相談後の成約率が低い理由は、「相談者があなたの事務所を忘れてしまう」から。
その解決策は、検討期間中に適切なタイミングで、適切な情報を、開封されやすい手段で届けること。
LINEは、その最適な手段です。
もしあなたが、
- 無料相談の数は確保できているのに成約につながらない
- 相談後のフォローがうまくいっていない
- 他の税理士事務所との差別化に悩んでいる
と感じているなら、LINE活用を検討する価値は十分にあります。
LINE公式アカウント・Lステップの構築や運用にご興味がある方へ
当社では、税理士法人向けのLINE導入支援を行っております。初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
あなたの事務所の新規獲得の仕組みづくりを、お手伝いできれば幸いです。
